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花火のお話し 花火の歴史-花火事始め

投稿日:2017-07-01 更新日:

花火

7月に入ると本格的に夏らしくなります.夏と言えば花火.今日は花火の歴史について見ていきます.
現代花火の原型になるものは戦国時代に鉄砲や火薬の伝来ともに入ってきたようです.西洋では13-14世紀頃主にイタリアで開発製造されていました.

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花火事始め

この時代の花火は打ち上げて破裂するものでは無く,口の先から火を噴きだすようなものでした.戦国時代の末から江戸時代の始めにかけて西洋人により花火を見せられたという記録が残っています.

江戸時代になると戦が無くなり火薬の用途は軍事用から花火のような観賞用に代わりました.とは言へ花火は容易に火事や事故を招きますので幕府は花火禁止令を出します.

慶安元年(1648年),寛文5年(1665年),寛文10年(1670年)などの禁止令が出ても火遊び魅力は押さえ難く禁止令が繰り返されます.そして,大川(隅田川)以外での花火は一切禁止となります.

それでも,江戸では1659年に宗家花火鍵屋の初代弥兵衛がおもちゃ花火を売り出しました.それから約70年後の1733年に両国大川の水神祭りで20発ほどの花火が披露されました.

名所江戸百景 両国花火 歌川広重(安藤広重)

名所江戸百景 両国花火
歌川広重(安藤広重)

これが隅田川川開きの花火の始まりとなりました.実はこの年江戸でコレラが流行り多くの死者が出ました.将軍吉宗は死者の慰霊と悪霊払いを兼ねて水神祭りを催し,花火を打ち上げました.

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そして翌年もコレラが治まらなかったので再び花火を打ち上げ,これが毎年に慣例化するきっかけをつくりました.

江戸名所図会

江戸名所図会

「たーまーやー」,「かーぎーやー」

花火を打ち上げた時,「たーまーやー」,「かーぎーやー」というかけ声が始まったのは,鍵屋の手代だった清吉が1810年に鍵屋から暖簾分けして玉屋をつくった後になります.

玉屋は六代目の鍵屋の手代であった清吉が1810年に暖簾分けをし、市兵衛と改名の上、両国広小路吉川町に店を構えたのが始まりである.

花火は両国橋を挟んで上流を玉屋,下流を鍵屋が受け持つようになりました.

老舗の鍵屋に比べて新しい玉屋の人気は高かったという記録が残されています.ところが,約30年後の1843年玉屋から火事がでて半町(約1500坪)の町並みを焼いてしまいます.

当時,失火は重罪と定められており玉屋は財産没収の上,主の市兵衛は江戸追放となり家名が断絶しました。

武家花火

一方で大名らが火薬職人に命じ隅田川で花火を揚げました.これらは武家花火と呼ばれます.特に,尾張藩,紀州藩,水戸藩の徳川御三家は火薬製造が自由にできたので有利な立場にありました.これらの花火は御三家花火と呼ばれ江戸町人に人気がありました.

花火の記録は江戸のものが多く残されていますが,その他に九州,長野などでも作られていました.この名残が現代の花火産業につながっていきます.

次回は明治時代以降の花火の歴史についてお話しします.

今日はこれまで.ではまた.

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