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立秋と風の音

投稿日:2017-08-29 更新日:

秋空

猛暑も少し和らいできて,夕方には涼しい風が吹くようになりました.

秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる 藤原敏行

まだ,暑いですが,今の季節だとこの歌が,思い出されます.秋に一歩一歩近づいていくこの頃です.

立秋

秋立つ日つまり,立秋の日に詠んだ歌です.立秋は夏至と秋分の中間点にあたり,8月7日(2015,2019,2023年は8月8日)です.

8月初旬は暑い盛りなので,とてもとても秋の気配は感じられません.

ただ,今年の8月初旬は台風通過で風は強かったし,雨模様で梅雨の様な天気ではありました.無理に秋の始まりだと思えばそうなるのかなといった感覚です.

暦感覚

当時の人の暦感覚は現代人と違ったのだろうと思います.暦を大切に扱う感覚は現代人以上のものがあったと推測します.ですから,肌感覚より,暦を重視したのではと思います.

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秋分(昼と夜の長さがほぼ同じになる日)が暦の上で秋の真ん中だとすると立秋は秋への一歩を踏み出す特別な日ですから儀礼的に秋を詠っても不思議ではありません.

この歌の頭に,わざわざ「秋立つ日よめる」と書いてありるのは立秋を意識して無理に秋を探したという解釈ができます.

ちなみに,太陰暦であろうと太陽暦であろうと春分,夏至,立秋,冬至は同じ日です(もちろん暦上の日にちは違います).

当時の気候

古今和歌集の編纂された9世紀末-10世紀初頭は今と気候が違っていたのかも知れないという説もあります.でも,ざっと調べてみる限り,この時期が寒冷期だとは考えられていないようです.冷夏による飢饉の記録も無いし,世界的にも温暖期だったようです.

やはり,暦をはじめとする天文現象が政治や宗教と密接な関係にあり,知識階級や支配階級にとって重要な道具であったことを考えると,今日は秋の入口だという暦上特別な日を重んじて詠ったのではないかと思います.

どんな事情があるにしても,「秋来ぬと・・・」の歌は現代風に解釈しても季節に対する抜群なセンスに驚かされます.歴史に残る素晴らしい歌の一つです.

今日はこれまで.ではまた.

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