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千葉県我孫子市 白樺派 文学散歩そして手賀沼を一周しました

投稿日:2017-05-20 更新日:

我孫子駅周辺図

我孫子駅周辺図

千葉県我孫子市を起点に手賀沼を一周しました.その前に我孫子市内でふとしたきっかけで文学散歩をすることになりました.常磐線 我孫子駅をでると柔道の創始者である嘉納治五郎氏の別荘がこの地にあるので途中で尋ねてみようと思い立ちました.

すると数珠つなぎ状に白樺派の面々が近隣に住んでいたので予定外でしたが訪れてしまいました.ウォーキングの方はギリギリ目標達成できましたが,加えて我孫子市の新しい魅力を見つけてしまいました.

柔道の嘉納治五郎別宅

数年前に手賀沼を一周したとき,ちらりと柔道の創始者である嘉納治五郎氏がこの地に別荘と農園を持っていたと案内板にあったのでいつかあらためて訪れようと思っていました.私も柔道は20年以上練習を続けたことがあり,講道館に通い嘉納治五郎先生の直弟子という先生に教えて頂いたこともあります.

駅を出て案内板をみると手賀沼に行く途中に嘉納氏ゆかりの地があるので,パチリと地図の写真を撮ってチョットだけ立ち寄るつもりで出かけました.沼まで800m,徒歩10分の距離なので5分もあれば立ち寄れると甘く考えていました.ところが実際に行ってみると,案内板の地図は大雑把ので,かつ南が上になっています.さらに,スマホの地図には出ていません.道が限られているので,1㎞四方の地域を行ったり来たり,一軒一軒確認しながら,表示が無いこともあるので,それらしい家を念のため撮影しながら(閑静な住宅街なので不審者ぽく見えたかも)1時間以上さまよいました.
案内板
やっと土地勘ができたころ,案内板を見つけそれを辿ると簡単に見つかりました.すこし離れたところを丹念に探しても見つからなかった訳です.それと南が上なので,途中で左右逆に見ていました.駅から来る場合は大光寺というお寺を探し,その脇道をたどれば案内板が見つかります.不安なら我孫子南口駅前左側にあるインフォメーションセンター「アビシルベ」で情報を集めると良いです.

嘉納治五郎別荘跡は天神山緑地という小さな公園になっていました.つい最近までは個人宅だったとのことですが,市が買い上げて沼を見下ろす丘の公園になっています.遊具は無く,腰かけられる岩と屋根のついた東屋だけなので,嘉納氏を偲びながら瞑想するのに最適な静かな環境です.また来ようと思います.

嘉納治五郎別荘跡公園

嘉納治五郎別荘跡公園

嘉納治五郎別荘跡を見つけられれば,後は簡単です.柳宗悦の住んだ三樹荘はすぐ目の前,丘を下る天神坂を下りればハケの道とよばれる昔からの沼沿いの道.この道沿いに白樺文学館,志賀直哉邸跡,さらに進めば旧村川別荘があります.ハケの道のハケとは崖のことで湧水が出ています.ところどころに筒と岩で作られた給水場跡があります.現在崖の上は住宅地となって道路が舗装されているので湧水はわずかです.雨の後なら出ているかも知れません.次回は地元の人に聞いてみようと思います.

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志賀直哉邸跡

志賀直哉邸跡はタイルで家の間取りを実寸表示してあります.書斎は残っています.脇にある解説の昔の写真と一部違っていますのでリフォームされていると思います.書斎の建物の裏に崖を登っていく小道がありました.登ってみると崖上の家の裏庭になっていました.滑りやすく急な小道なので下りは要注意です.あまりお勧めはしません.
志賀直哉邸跡
志賀直哉邸跡の十数メートル手前向かい側に白樺文学館があります.今回は時間の関係で立ち寄れませんでしたが,次回は行ってみようと思います.

旧村川別荘

志賀直哉邸跡を出てハケの道を左(東)に進むと旧村川別荘に至ります.あまり期待はしていなかったのですが,手賀沼にでる途中に通るので立ち寄ってみました.すると予想以上に興味深いものがありました.和洋折衷の邸宅は我孫子市が買い取り,約100年前のまま残っています.窓ガラスも昔ながらの歪みのあるロールアウト製法でつくられたもので,少なくとも最近入れ替えたわけでないようです.床も天井も一部補修されていますが,面影を残しています.

旧村川別荘

旧村川別荘

資料なども整理され,よく説明して頂きました.庭は斜面になっていて,崖の上と下に入口があります.当時の文人,学者の別荘住まいの雰囲気が残されていて興味深いものがあります.また訪れたい場所です.

ここまで来ると,手賀大橋はすぐ近くです.橋の付近には大きなチエン店のレストランがあります.文学散歩をする場合はここで休憩して,折り返し駅に戻りながら飛ばしてきたところを訪れれば良いと思います.また,手賀沼沿いには遊歩道があり手賀沼公園まで行けます.また公園内には市民図書館がありますので,手賀沼や白樺派について調べることができます.「我孫子市文化財報告第1集」は別荘地「我孫子」と旧村川別荘 2010には別荘地に関する資料が載っています.

手賀沼遊歩道と手賀沼公園

手賀沼遊歩道と手賀沼公園

白樺派と我孫子 手賀沼

しらかば【白樺】(世界大百科事典 第2版より)
文芸雑誌.1910年(明治43)4月創刊,1923年(大正12)8月終刊.全160冊(ただし関東大震災の直前に161冊目の見本数部が刷りあがっていたという).武者小路実篤,志賀直哉,木下利玄,正親町公和(おおぎまちきんかず)の《暴矢》(すぐ《望野》と改題,最後は《白樺》)と,里見弴,園池公致(きんゆき),児島喜久雄,田中雨村らの《麦》,柳宗悦,郡虎彦の《桃園》の三つの回覧雑誌が合同し,公刊《白樺》として発足.

この地我孫子が彼らの別荘地として選ばれ当時の集いの場になっていたのは興味深いところです.関東大震災までの日本は文化的に花開いた時期でした.彼らには西洋人の様に郊外に別荘を持ち都会の雑踏から離れて理想郷の環境で暮らしたいという気持ちがあったのだと思います.当時でも東京から鉄道の便が良い土地でした.沼とはいへ湖畔の雰囲気と田園風景が調和しているので,「白樺」の雰囲気があったのだろうと思います.

ちなみに東京から我孫子へ鉄道の開通は1896年(明治29年)に東京・田端 – 水戸間.船に頼っていた常磐炭田から産出される石炭の輸送ルート確保を目的としていた.開通と同時に日本鉄道の我孫子駅として開業.旅客・貨物の取り扱いを開始.1912年(明治45年)5月10日:柏 – 我孫子間の複線化が完成.炭鉱需要により常磐線は早くから複線化されました.

今日はこれまで.ではまた.

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